Gyaoにて、華氏911を見た。
配信は九月三十日までらしいので、興味のある方はお早めに。
一ヶ月とかすぐだからなあ。
でもイラク戦争のくだりの辺りは結構グロ映像も流れるので、苦手な方は止めといた方が良いかも分かりません。
ちなみにマイケル・ムーアの映画ははじめて見ました。
ボウリング・フォー・コロンバインも配信してるみたいなので、見ようと思います。
ぶっちゃけた話、見てる最中から思ってたのは、編集の上手さでした。
事実を自分の都合の良い様に切り貼りしていくって言うのは、素材が事実であること、ドキュメンタリーとして受け手が見ることとあいまって、恐ろしく強烈に受け手を誘導します。
この映画の内容をどう評価するにしても、その点は自覚しておいた方が良いような気がします。
とは言っても、僕は元々反ブッシュだったので、誘導されるまでもないんですが。*1
色んな「ネタ」として見てて面白かったのは、ブッシュとサウジアラビアの関係性の深さとかですかね。
まあ陰謀論とか、歴史の陰に隠された真実みたいのがすごい好きなだけなんですが。
ああ、何というブルーローズ向きな性癖……。
とかまあそんなことはどうだって良いんだ(笑)。
ただ、この映画を見てて思うのは、マイケル・ムーアのマジレスっぷりですね。
超映画批評『シッコ』96点(100点満点中)
とかでも、
「うちの国はこんなにひどい。でも頑張ってみんなで他国のいいところは取り入れて行こうよ」という、建設的かつ前向きな主張は、ムーアに愛国心があるからなせることで、だからこそこの映画は米国民から圧倒的な支持を得たのだ。
とかそういう風に書かれてますけど、ムーアはそんじょそこらの政治家よりもよっぽど真剣に「自分の主張」を訴えてる気がします。
このマジレスっぷりは凄い。
大体、議員が忙しくて法律を読んでないと知るや否や、街宣車で法律を読み上げて回る辺りとか、議員の子供を兵隊としてイラクに送りましょうよと言って、勧誘する辺りとか、もはや空気を読んでないとかそういうレベルをぶっちぎりで超越したマジレスっぷりです。
いや、そういう空気を分かった上で、あえて行ってるんだけど。
何かこのマジレスっぷりには、大塚英志に通じるもんを感じるなあ(笑)。
キャラクター小説の作り方では、角川スニーカーの編集部(だったと思うけど)を批判したりしてるもんね、あの人。
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しかし、そういうなんやかやを分かった上で、それでも言わなければならないことがあるんだ。とか、そういう不器用な真面目さを感じて、わりと共感したりします。
俺も結構そういうところあると思うし、そうなりたいとも思ってるので。
まあ基本的にチキンなんで、彼らほどのマジレスは無理臭い気もしますが。
それでも、自分が「マジレスしなければ」と思ったときは、ちゃんとマジレスの出来る奴になりたいものです。
とかまあ、そんなこんなで。
*1:9.11が起ったときは高校の小論文の授業で、米国のアフガン侵攻を非難する小論文を書いたりしてた