山本幸三さんは大丈夫なのか

最近思ってるんですけれど、地方創生担当大臣の山本幸三さんという方は大丈夫なんでしょうか。

有名なところだと、この方、獣医学部の話で、広域的に限りっていう文言は、獣医師会とかに配慮して、自分が判断して入れたとおっしゃってるんですよね。


で、政治家の人が「配慮しました」っていう場合、関係してる人にああしてくれとかこうしてくれとかいう言われて、それに沿ったようなものを入れたときに、「配慮して入れました」とか言うことがよくあるかと思うんですけれど、この場合は、違うらしいんですよね。

(問)さらに、獣医師会側は、「広域的」という要件については要請した事実がなく、11月9日に初めて出てきたという証言をされています。獣医師会側から「広域的」という要請があったというのは事実に反していないかという点についてお伺いできればと思います。


(答)それは、獣医師会から広域的にしてくれという、そういう話は確かにございませんでした。それは私が最終的に、そういう形にしようという判断をしたわけでありまして、獣医師会は一貫して反対だということを強く申し入れてきていたわけでありまして、そういうことを考えて私の方でそういう表現ぶりにしたということであります。


この件に関しては、獣医師会と山本さん双方の言い分が一致してるわけですから、まあそうなんやろなと思うんですけど。


ちなみに、安倍さんはこのこと分かってなかったみたいで、

広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限る、一校に限るという要件は獣医師会等の慎重な意見に配慮したものでありまして

とか言って、民進党の人に、

広域的にない部分に限るという文章を獣医師会の意向で入れたというのは、これは全くのでたらめです。これまでの答弁でも、山本幸三氏が既にそれは撤回をされている答弁です。

同上

とか言われてましたけど。


閑話休題


で、広域的に限りっていうのは、別に言われてないけど入れたと。
それはなんでかっていうと、

「広域的に」ということについては、私が10月の下旬に、獣医師会の強い反対の意向、それから、文科省農水省等との交渉の経緯、そういうのを含めて八田座長と非公式に相談もして、ここはとにかく早く実現を図るという観点もあるし、しかし、そうした一方で慎重な意見にも十分配慮する必要もあるというふうなことで、少し地域を限定にすることも一つの考え方かなということで、そういうことを踏まえて、総合的に私が10月の下旬に判断して、それを踏まえて10月28日にそういう限定した案を出しました。既に限定しているわけですけども、しかし、それでもまだ文科省からは、やはり獣医師会等の意向が気になる等を言われて、改めて、その文科省からの反応等を含め、そこはやはり、それではもう少し限定を高める形で「広域的に」ということを入れますよということで、それで良いのではないかというふうな話で11月、正に最終的に決断して指示を出したのは11月1日の午前中ですけれども、それは従来から言っているとおりだというふうに思いますが。

とか、

その辺は獣医師会との調整が非常に必要ですよというような指摘を受けて、ああ、そうかと、そこはもう少し広域的にというように考えた方が、そうした意味での納得を得られやすいと最終的に私が判断して、そこへ入れろと、そうしろと。そうしたら、ある意味で、少しそういう懸念に対して答えられるのではないかというように判断して指示したわけでありまして、そこのところは私なりに、政治家ですから、獣医師会との間でどの辺が落としどころになるかなというところを探っているわけでありまして、それでいこうというように判断したわけであります。

とか、要するに、言われたわけではないけれど、これで納得するだろうというか、理解が得られるだろうという、一つの落としどころとして、こうしたっていう話みたいなんですよ。


ここまでだと、まだ、そこまでおかしくはないんですけど、実は獣医師会は、平成二十二年の構造改革特区の時点で、既に、その地域にないからつくるという考え方には否定的な意見を示してるんですよね。

四国地区に獣医師養成課程を有する大学が存在しない。これを大学立地の偏在是正として「特区提案」の理由に挙げておりますが、大学の立地場所が獣医師需給政策上の課題となるものではありません。獣医師需給対策は国全体の施策として手当てすべきものであり、「特区」要望になじむものではありません。「特区」による大学獣医学部の新設は、新規卒業者の特定職域及び特定地域就業義務付けが困難である以上、獣医師の職域分布の偏在の是正に応え得るものではありません。


この獣医師会の主張が妥当かどうかは置いとくとして、これを踏まえると、山本さんの言ってることって、
「言われたわけでもないし、むしろ、既に否定的な見方をしてるけど、これを入れれば、納得が得られると思ったので入れました」
ということになるのではという。


あの、なんか、話の流れ変じゃない?
大丈夫?


いやね、こんなもん獣医師会のことなんか気にしてたらいつまでも出来んから無視したとかいうならまだ話の流れとしては分かるんですよ。いいか悪いかは別にして。
でも配慮とか納得とかって言ってるんですよね。流石にそれらと無視は違うと思うんでそうじゃないと思うんですけど。


あるいは、裏というか水面下の交渉で、その条件で合意してたっていうのなら、それも分からなくはないですよ。
山本さんの判断で入れたって言ってますから、山本さんの方から「既に否定してるのは知ってますけど、今回はこれで納得してもらえませんか」とかそういうこと言って、向こうも受け入れたとか。
ご本人も、

私は獣医師会ともいろいろやっていますけれども

って言ってますし。


でも結局獣医師会この条件で納得はしなかったわけでしょ?
そうするとその合意を反故にしたことになるわけですから、その話するんじゃないですか?
「向こうも納得してたはずなのにいきなり反故にされた」とかなんとか。
でもそんな話出てないですよね。隠す理由ないと思うんですけど。
しかもやりとりしてたということは、その平成二十二年に既に否定してるいう話も当然そこで出るでしょうから、知らなかったという可能性も薄くなるわけですよ。


ちなみに民進党の人が獣医師会の人に聞きに行ったら、いや、あんまり話してないよみたいに言われたらしいですが。
「安倍総理自身からの説明が必要だ」加計学園疑惑調査チームの議員らが日本獣医師会を訪問し見解を表明 - 民進党 「安倍総理自身からの説明が必要だ」加計学園疑惑調査チームの議員らが日本獣医師会を訪問し見解を表明 - 民進党


正確に言うと、あの元国会議員の北村直人さんに会って、十一月九日までに正式に会ったことはなくて、十一月十七日に山本さんが獣医師会に来たという話を聞いたらしいですが。
じゃあ正式じゃない形なら会ってんのかって話になるんですけど、パーティとかで立ち話はしたとかいうことらしいです。


まあ全部民進党の人が動画の中で、北村さんがこう言ってたよって言ってただけなんでどうかはわかりませんがね。


とか何とか言ってたら文春が獣医師会の議事録出して来て、それの日付がまさに十一月十七日でしたね。
「加計に決めた」政府決定2カ月前に山本大臣発言 議事録を入手 | 文春オンライン 「加計に決めた」政府決定2カ月前に山本大臣発言 議事録を入手 | 文春オンライン


で、山本大臣がその議事録に関して、

今治市の財政状況への言及については「従来、北村顧問(政治団体・日本獣医師連盟の北村直人委員長)から調べるよう要請があり、今治市に聞いたところを概略説明した」

って言ってるようですが、この点民進党の聞き取りに対しても北村さんは立ち話みたいなところで石破四条件守るのと、今治の財政が心配だからお金ださせるのはやめてねとかいうことを言ってたらしいので、一致はしてるようですね。
まあ結局がっつり今治がお金出してるのでガン無視されてる感はありますが。


話が横道にそれたので戻しますけど、「言われたわけでもないし、むしろ、既に否定的な見方をしてるけど、これを入れれば、納得が得られると思ったので入れました」は変だと思うんですよ。
何故それで相手が納得すると思ってしまったのかという。


でこうなると、その条件どこから出て来たのって話になるんですけれど、山本さん曰く、その記録は残ってないと。

会議録は取っていませんからありません。ある意味で言うと、うちの国家戦略のスタッフというのはそんな多くいるわけではありませんから、常に会議録を全部作っているわけではありません。


あの、おっしゃりたいことは重々わかるんですけれども、実はこの方、地方創生以外にもいろいろ担当してるものがあって、その中に「公文書管理」っていうのがあるんですよ。
参照:大臣・副大臣・大臣政務官 - 内閣府 大臣・副大臣・大臣政務官 - 内閣府
何故か担当分野の表が画像なんですけど。


んで、検索すると確かに、

公文書管理を担当する山本幸三行政改革担当相

って書かれてる記事があるんですよね。


あの、公文書管理担当大臣が、会議録は取ってませんとか、足元の部署は人手不足で会議録取れないとか言ってるんですが。
そういうこと言う役人に対して、それではいけないと言う立場なのではなかろうかと思うんですけれど。どちらかと言えば。


大丈夫か、ほんと大丈夫か。


流石に新しく事務次官になられた方が、反省すべき点はあるとかフォロー(?)してましたけど。
内閣府事務次官「公文書管理の点で反省」 加計めぐり (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース 内閣府事務次官「公文書管理の点で反省」 加計めぐり (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース


でもこの事務次官の人がこう言われたのと同じ七月十一日の会見で(事務次官の会見の方は時間が書いてないのでどっちが先かわかりませんが)、

10月下旬に、だから、そこから、わずか1週間程度だと思うんですけれども、なぜ、そこの期間について、はっきり何月何日どうしたということを、誰と誰が協議した、どういうことで、じゃ、広域的がついたということが、なぜ日付なり、そこにやりとりをした人物なりが、明確に説明できないんですかね、説明しようとしないんですかね。

って聞かれて、

何月何日なんて、完全に覚えていませんよ、そんなものは。10月の末から11月初めにかけて最終的な取りまとめをやっていくわけですから、その間に、八田さんとも意見交換し、原さんとも意見交換し、そして、文科省とやり合って、そういう中で、私は獣医師会ともいろいろやっていますけれども、そういうのを踏まえて決めていくわけですからね。

同上

覚えてないのはそりゃそうなんでしょうよ、いろいろお忙しいんでしょうから。
でも覚えてないじゃ困るから記録を残さなきゃいけないのではないでしょうか。
マジで大丈夫か、公文書管理担当。


つうか民進党とかが山本さんに問責決議案出した時も、『公文書管理担当でもある』云々言ってたみたいですね。
【参院本会議】山本幸三地方創生相問責決議案を審議 - 民進党 【参院本会議】山本幸三地方創生相問責決議案を審議 - 民進党
全然知りませんでした。


次はこの話にしましょうかね。
もういろいろ言われてるかと思いますが。
ペットもうかるから公務員獣医師不足?山本創生相が持論:朝日新聞デジタル ペットもうかるから公務員獣医師不足?山本創生相が持論:朝日新聞デジタル


ちなみにブコメで売り上げじゃないのかと言ってる方がいましたけど、多分、そうだと思います。
山本さんが見た資料は恐らくこれでしょう。
http://nichiju.lin.gr.jp/small/ryokin_pdf/h27.pdf

Q6 あなたの診療施設における昨年1年間の家庭動物診療収入等の総額(療法食を含むフードおよび物品販売、ホテル・トリミングなどを含む総額)をお知らせください。

の回答に、

11. 5,000万円以上 451件( 33.0%)

ってのがあって、数値が一致してるので。
で、まあ、うん、売り上げだろうなという。


で、この

獣医学部をつくって獣医師を増やせば、ペット診療の「価格破壊」が起きて小動物獣医師の給与が下がり、相対的に給与が低いとされる公務員獣医師の不足が緩和されるという持論


なんですけれど、これには、実は、伏線みたいなものがあって、六月五日の国会で、山本さんは、こんなことを言ってるんですよ。
例の神の見えざる手の話のあたりなんですけど。

何が起こるかというと、需要曲線があって供給曲線が限られていれば、獣医学部は限られているわけですから、そうすると、恐らく価格が高どまりしているんですよ。ペットを診察したときに、値段が高過ぎると言う人は結構いますよ。私も先週戻って、地元の奥さん方に聞いたら、二十万も払わされた、そういう話がたくさんあります。


つまり、そういう場合には、本来であれば、新規参入が起こってきて、価格が下がっていくんですよ。それが神の見えざる手による、市場メカニズムによる調整なんですよ。だけれども、これを規制しちゃっているから、それは起こり得ないんです。だから、ある意味でいえば、経済学的にいえば、どんどん、つくればつくるほど、やればいいんですよ。そして、将来的には、それ以上行けないというところで均衡して、そこでちゃんと需要と供給が均衡するところが決まるんです。

 
だけれども、そんなことは数字的に言えませんから、私どもは、まず、そういう価格が高どまりしているという現象を一つ見て。


まず、地元の奥さんの話を根拠にされても困るとか、ペットの医療費が高くつくのは保険がきかないせいだろうとかあるんですけど、それは置いといて、ペットの医療費が高止まりしてるって、ペットの方の獣医師さんも足りてないってことでしょ?


でも、ずっと、ペットの方の獣医師は足りてるけど、公務員や産業の方が足りてないって話をしてたと思うんですよ。


あの、いきなり前提ひっくり返した感があるんですけど、大丈夫なんでしょうか。


でまあこの延長線上に、

獣医学部をつくって獣医師を増やせば、ペット診療の「価格破壊」が起きて小動物獣医師の給与が下がり、相対的に給与が低いとされる公務員獣医師の不足が緩和されるという持論

があるんでしょうけど、これも大丈夫なんでしょうか。


だって、公務員とか産業の獣医師さんが足りないから、そっちを養成するみたいな話をしてたと思うんですけど、それと、ペットの方を増やして弾き出すって、全然話が違いますやん。


これはこれでそっちの主張ひっくり返した感あるんですけど、大丈夫なんでしょうか。


ちなみに七月十一日の記者会見で、

大臣、この間、獣医師のペットの方の給料について、ちょっと高いと。先週、1施設5,000万円以上が3割を超えているという発言がありました。大臣ご自身は、ペット獣医師の年収というのは、大体どれぐらいがふさわしいというふうにお考えでしょうか。個人事業主、法人役員、常勤被雇用者の3パターンで教えていただけますか。

とか聞かれて、

まず、処遇についてですけれども、幾らが適当かというのは、私が言える話ではないと思います。ただ、一般的に公務員獣医師に比べて小動物獣医師の待遇が良いとは聞いております。
 獣医師の分野別推移を見ても、小動物診療が平均の増加率を超えて伸びる一方、公務員が平均以下の伸び率にとどまっておりますから、小動物獣医師の方が人気であるということをうかがえます。
 これは確認したわけではありませんけれども、獣医師関係の専門家から聞いた話によれば、要するに都会の獣医師の経営者というか、トップの方は非常に高給だと。ただ、若い獣医師の人についてはあまり高くない給料で雇われていることが多いと。ただ、そういう人達は将来自分が独立したら高収入が得られるからということでやっているんだというような話も聞いております。
 いずれにしても、一定の質がなければ駄目ですけれども、獣医師の数が増えれば新規参入が起こっても、小動物獣医師の供給が増えて、おのずと均衡するところに決まると、それはある意味で、公務員獣医師と小動物獣医師の待遇格差が埋まるということを先月申したところです。どこまで埋まればいいかというようなことについては、それは市場が決めるとしか言いようがありません。
 公務員になりたいという使命感を持つ人もいるでしょうし、ただあまりに格差が広過ぎたら、小動物獣医師ばかりいってしまうということがありますが、逆に一定以下に下がればそれは経営できませんから、そこは当然あるところで均衡するわけです。それがどこかというのは、前から言っているとおり、それは市場メカニズムが決めるしかしようがない。
 ただ、公務員獣医師の俸給表は、行政職よりは高く設定されていると理解しております。新聞に出ていましたが、厚労省の賃金構造基本統計調査によると、民間で勤務する獣医師の平均年収、約570万円は医師よりは低い数字にありますけれども、全産業平均490万円よりは約80万円高いが、基本的に開業医は調査に含まれていないというふうに理解しております。
 こういう意味で、現在の小動物獣医師のところは、若くして雇われた人と経営者とかなり差があるということがありますから、一概には言えませんけれども、しかしそれでも全体として見れば、公務員獣医師よりは高いというところが現状のところはあると理解しています。そこのところは、基本的に開業医は手当分が入ってないので、この統計は、開業医、要するに経営者については、十分に反映されてないのではないかと思います。

同上

とか答えてらっしゃいましたが。


あの、多くは言わないですけど、ほんとのほんとに大丈夫なんでしょうか。


で、また話変わりますけど、こういうのもあります。
日本テレビが大学にアンケート(【解説】「加計問題」獣医学部アンケート|日テレNEWS24 【解説】「加計問題」獣医学部アンケート|日テレNEWS24)をやって、それをもとに質問したんですね。

アンケートの結果ですね、以前、大臣が、日本の獣医学部の質は落ちていると御発言されたことについて、『質は間違いなく向上している』、それから、『根拠もなく論理性に欠ける発言』、『獣医学教育の改善に関する取り組みを理解しているとは考えられず、危機感を覚える』など、多くの大学から意見が寄せられましたが、そのような意見に対して、どう受け止められていますか。

これを受けて山本さんは、

私は、評価というのは、当人たちがやることではなくて、第三者がやることだと思っております。当人たちは、一所懸命やっているということは、そう言うに決まってる話だという風に思いますので。


一理あるかとは思うんですけど、これ、他のいろんなところにもぶっささりそうな気がするんですが。


例えば、この間竹中さんとかが一点の曇りもないって会見で言ってたのも、当人はそういうに決まってるって話になってきますし、山本さん自身が一連の経緯について透明性は確保されてるとか言ってるのも、そうなるのでは。
それでいいんでしょうか。


ちなみに一点の曇りもないに関して、クリアリングハウスは、

「一点の曇りもない」といえる状況かどうか、検証不可能と結論付けるほかに選択の余地はありません。

とか言ってますね。


それから山本さんが言ってる第三者っていうのは、大学ランキングの話なんですけども、落ちてる発言が出たときに獣医学会が出した声明によると、

QSの分野別ランキングは、学界や企業からの評判、論文の被引用数を基にした指標による「獣医学」「医学」「工学」といった分野ごとのランキングです。「獣医学分野」という括りのなかで見れば、50位以内は、ほぼ全てが北米、欧州、豪州のOECD加盟国の大学です。日本の獣医大学は、2016年までは50位以内には入らず、50位〜100位に数校の名前が挙がっていました。2017年は東京大学のみが50位以内でした。


2016年までは五十位以内に入ってなくて、2017年に東大が入ったって、それ、ほんのちょっとだけど上がってない?
まあ五十位以内が東大だけで、他は百位以内にちらほらいるだけっていう状況ですから、低迷してるとは言えると思いますよ。
でも落ちてるかと言われるとなあ。



んでまた話変わりますけど、文春で出た獣医師会の議事録に関してこんな話が出てましたね。

十一月十七日の、獣医師会との面会で、まあ獣医師会側が出している、その文書ですね、省略された部分で、山本大臣がですね、放っておくと京都なども続くという発言をしたと、そういう記載があることが、うちの取材で分かったんですが、獣医師会側は、それは、いわゆるですね、特区を認めないと、他にも次々出来ますよ、というように受け取ったと、しているんですが

マジなのかどうかわかりませんけど、ほとんど脅しじゃないですか。
流石にそういう言い方はしてないって否定してらっしゃいましたけども。

京都もあり得るという話は、そういう言い方はしてないと思いますが、私が、何故そういうことに、発言したかというと、今度の獣医師会のメモというか、文書を見てもらえばわかりますけど、獣医師会は、もう最初から四国・今治ありきという形で、ずっと議論してるんです。私は、最初の話の後は、ずっとその話を聞いてただけなんですけども、そういう話をずっとやってですね、それが終えたところで、四国・今治ばかりと言っておられますけど、京都だって追加でありえるんですよという話を、そういう状況を受けてですね、したということであります。
そのことについては、藏内会長からも、そういう言及があったということは認めておられると聞いております。

同上

しかし、
『四国・今治ばかりと言っておられますけど、京都だって追加でありえるんですよ』
は大丈夫なんでしょうか。
だって「追加」っていう言い方だと、「今治は確定してるけど京都の追加もある」っていう風に聞こえますから。
ずっとこの時点では今治が確定してたわけではないと言っておられるかと思うんですが。
候補とか選択肢として追加っていう意味なのかもしれませんが、十月の時点で京産大ヒアリングやってるわけですからね。

追加でありえる

っていう言い方からすると、この時点では追加されてないという風に思うんですが、一カ月前にヒアリングやってまだ候補とか選択肢にすらなってないっていうのもなんか変ですし。
やはりここは候補とか選択肢じゃなくて、認可というか特区認定の話になるのではと。
で、そこで追加という話になると、既に認定が決まってるところに、更に加わるという意味合いになって来るのではないかと思いますが。
この時点では、「一校のみ」っていう条件はまだ出てないわけですから、今治は決定で、追加で京都ありえるかもというのは、話の筋が通らないこともない。
でも、山本さん本人は、この時点では今治と決まっていたわけではないって言ってんですよね。


まあ、ここら辺、語るに落ちたと取るか、揚げ足取りと取るかは人によるでしょうけれど。
というか、もっと揚げ足取りっぽいこと言うと、相手がずっと今治の話して、それが終わったところで、

四国・今治ばかりと言っておられますけど、京都だって追加でありえるんですよ

って、相手の今治ありきの話は否定してないのではという。
黙ってその話聞いてて、それを否定せずに、それだけじゃなくて追加もあり得ますよって言ったら、相手はずっとしてた今治ありきの話は肯定した上で、さらに追加があると言ったと思うのでは。


あと、最後まで人の話聞くっていうのは大事なことではありますけど、そんなに相手が思い込みでしゃべってるなと感じたんなら、途中で「ちょっと待って下さい」とか言って指摘してあげたらいいのにとも思います。
「なんか思い込みでしゃべってるな。別に今治ありきでもないのにな」
って思いながら、最後まで黙って聞いてたんでしょうか。
それで、全部しゃべり終わってから指摘したんでしょうか。
あの、なんていうか、煽りに行ったんですかね?


しかしこうなってくると、獣医師会が一校にしてくれと言ったのは、追加はやめてくれということだったかもしれなかったわけですね。
だとすると、産経が獣医師会が一校のみしてくれと言ったから京産が駄目になったというのも分かる。
【加計学園問題】京都産業大の「落選」は日本獣医師会のロビー活動のせい? 「ご理解を得て『1校に限り』に修正」と会報に 現職大臣らに働きかけ(1/2ページ) - 産経ニュース 【加計学園問題】京都産業大の「落選」は日本獣医師会のロビー活動のせい? 「ご理解を得て『1校に限り』に修正」と会報に 現職大臣らに働きかけ(1/2ページ) - 産経ニュース
これ見たときは、
「別に一校のみって言ったところで、その一校が加計になるとも京産になるとも決まってるわけじゃないから、それで京産大が駄目になったとは言えんだろ」
と思ってましたが、京産が追加枠だったとすると、一校のみという条件でその追加枠がつぶれてしまったわけですから、そういうことになるなと。
そこらへん産経はよくわかっていたということなんでしょうか。
流石に幹事長室から議員にメールで記事が送り付けられる新聞は違いますね。
自民党:石破派、産経記事配布に抗議 - 毎日新聞 自民党:石破派、産経記事配布に抗議 - 毎日新聞
まあ、政府の説明とは違うんですけど。
あ、山本さんの話に絞って来たのに産経の話してしもた。


とにかく、そんなわけで、ここ最近、山本さんは大丈夫なのかとしきりに思うんですが、そんなもん学芸員はがん発言の時点で大丈夫じゃないってわかってたやろと言われると、ぐうの音も出ません。


というか今村さんが辞めたときに二階さんが、一行悪いところがあったらどうこう言ってましたが、山本さんの会見とか見る限り、スルーされてる発言山ほどある気がします。
まあ大臣の会見とかしこたまあるんでわざわざ探す気はしませんが。


他にも気になる発言あったんですけど、長くなり過ぎたので今日はこの辺で。