足らぬ足らぬは工夫が足らぬ、か?

昨日の恐ろしい悪文なんですけど、なんかリンク元のほうで取り上げていただきました

なんつーか、こんな事になるとは全然思っていなかった俺(笑)。そして、心底良かったと思う。…記事のタイトルをまともにしといて(笑)。いままで、結構意味不明なタイトルあったからなあ…(遠い目)。

で、また、「自分がサークルに何のために入ったかなど、個人の考えが大きい」という部分に、激しく同意。やっぱり、目的意識って重要だよなあ…。ただ、大学サークルみたいに曖昧な集まりだと、一定の目的意識を共有する事は難しいようにも思う。これは、TRPGというゲームの性質とか、TRPGがゲームであるということも絡むとは思うけど。

TRPGって、野球やサッカーなんかと違って、勝敗や結果がびしっと出ないものですから、目指すべき、セッションの成功っていうのがわかりにくいといえば判りにくい。また、目指すべき場所(野球の甲子園とか)もない。だから、共有できる一つの目標が打ち立てにくい、と思う。

また、TRPGのセッションって、リプレイでも作らない限り(これをやっても完全ではない)、その場限りのものだから、達成感や問題点を共有する事がやりにくい。現に、コンベンション後の反省会でも、評価の悪かったGMは、何故悪かったか聞かれるけど、その卓に参加していない人間は、其処からしか問題点がわからない。GMが自分でここが悪かったな、と反省する事も重要だけど、PLが指摘することによって、思わぬ面が見えてくることもあるはず。
これが野球とかだと、みんなで練習して、試合に参加するのは(一応)9人だけど、他の人間もベンチでずっと観戦してるわけだから、達成感や問題点の共有もそのままできる。

同じシナリオを何回かやっても、メンツで展開が変わるわけだから、それで問題が共有できるとは限らないとだろうし。

なんつーか、TRPGがあんまり広まらないのは、こういう、共有の難しさっていうもんもあるんではないかと思いつつ。

で、かの記事のTRPGは促進をアマチュアに委ねている、という意見なのですが、逆に、では、TRPGの促進のために、製作側がやらねばならん、やったほうがいいことって、どんなんがあるんかなあ、と思ったので、気付いたものを思うままに書きなぐっていきます。

  • 「TRPG」というゲーム自体の知名度の向上

ラノベをよく読んだり、漫画やアニメが好きな方の中では、案外、TRPGという単語は知名度が高いです。なんとなく知ってるって言う人、意外といます。そういう人たちは予備軍なのでとりあえず措きます。
知名度向上に関して、一番妨げになっているのは、TRPGというゲームの説明の難しさがあります。HPのリプレイなんかを読んでいると、冒頭に軽くTRPGの説明がしてあることがありますけど、何にも知らない人が読むと、大抵「?」となるのではないかと。というよりも、TRPGの定義自体、あやふやな気もしますし。まあ、やればわかる、と言われれば、それまでなんですけど、それは解決にならないんで。
とりあえず、僕が就職活動の面接で、TRPGを説明してきた経験から言うと、なるべく、実例に即した説明をするのが吉かと。
にしても、本気で説明しようとすると、すごいことになるので、なるたけ絞りましょう。

一応、僕の説明としては、

「普通のゲームで言う、ゲーム機のような人が一人いまして、プレイヤーが数人います。で、ゲーム機の役割をする人が、プレイヤーに対して、今、あなたがたは、こうこう、こういう状況にいますよ、どうしますか?と問いかけ、それに対して、プレイヤーは、では、我々はこうします、で、ゲーム機の役割をする人が、では、その結果こうなりましたよ、という風な、意思決定を積み重ねて、お話を進めてゆくゲームです」

という感じでやってました。全然、言葉が足りてないとは思いますけど、正直、面接で言うには、これくらいが限界でした(笑)。
でも、こういう説明よりも、リプレイでも読ませりゃ判るかなあ、ともおもいますけど、
僕がやろうと思ったきっかけは、先日も語ったとおり、雑誌のTRPG紹介記事がきっかけだったんですよね。

最近、そういうの見かけないですよね、なんていうか、全然、TRPGを知らない主人公が、TRPGを始めていく、みたいな紹介記事。
と思っていたら、ありました。

まあ、無限のファンタジアはPBWから始まったゲームですから、そっちのプレイヤーで、TRPGを知らない方向けの記事なんでしょうけど、これがRole&Rollのサイトにあるあたり、TRPGは閉鎖的だと思う(笑)。
そりゃ、E−Loginでリプレイ連載するような離れ業をやれとはいわんけどさ。

  • 「コストの問題」

はっきり言って、TRPGは金がかかる!

ルールブックは3000〜4000円くらいはするし、コピー代とか、TRPGのために購入する資料とかも馬鹿にならん。リプレイやらサプリやらを買い出せば、さらに出費はかさむ。特に、最近のシステムは使用するシート類が多いし。

野球がオリンピック種目から外れた理由に、世界的には普及していないから、という理由があったけど、野球用具のコストが普及に関しては大きなネックになっていたというのは、周知のはず。

はっきりいって、これに関してはどうしようもない側面もある。つーか、値段下げるためには再販制度を廃止しなければ。再販制度廃止すれば、本の値段て半分くらいになるらしいから。まあ、それよりも発行部数増やして、単価下げろって話もあるけど……。

一応、これに関しては製作者側としては、ルールブックのサークルへの寄贈っていう手段が一番てっとりばやくやれることかと。

つーか、これもまた、無限のファンタジアでは、そういうことを積極的にやってるみたいです。うちのサークルと交流のあるほかのサークルさんが貰ったらしいので。うちは貰ってないみたいですけど。多分、違いは、サイトでリプレイだかプレイレポートだかをあげてるか、あげてないかの差だと思います。
無限のファンタジアでは、結構、こういうのに積極的みたいで、ネットのリプレイサイト
公式りプレイをやらせたりしてます

まあ、僕自身は、無限のファンタジアは持ってないんですけど(笑)。つか、トミーウォーカーって、設立からして、きなくさい会社なんですよね……。

でも、こういうのは結構有効な手段かと。なんか、公認コンベンションとかいう謎のイベントもやってるみたいだし。

よくはしらないんですけど、トミーウォーカー自身がやっているコンベンションではなく、有志がやっていることに公認を与えているみたい。ある程度の援助とかはあるんだろうか。
でも、こういう風にやっていかないと、TRPGの振興って、どうしても首都圏中心になるのでは、と思う。FEARもGFコンとかやってるけど、東京でしかやらんし。
まあ、この公認コンベンションも東京だけど(笑)。

すくなくとも、最近、FEARは、アリアンロッドなんかでアイデアを公募してるけど、せめて、採用された人にルールブックをあげるくらいのことはしてもいいかと。
…ひょっとしたら、してるかもしれへんけど。


そして、もう一つのコストとしては、時間という問題もある。僕なんか、サークルが4時か5時くらいから始まるんですけど、家が遠いせいもあって、帰ると12時くらいってこともざらでしたからね。
少なくとも、ちょっと興味のある人も、ほぼ一日かかると知ったら、引くんではないかと。
短いセッションっていうのもなかなか難しいでしょうけど……。

  • 「習うより慣れろ式の教育体系」

大抵、どこのサークルでもこういう感じで、とにかく参加して、覚えていくという式なんではないかと思う。それが悪いとは言わないし、必要だとも思うんだけど、技術を後進に伝えていくという意識も、どうも希薄に思える(なんか、こんな内容、馬場コラムで見たような気がするなあ…)。
最近のFEAR系システムだと、マスターガイドが結構充実してきてはいるけれど、TRPGのセッションが千差万別だから、どうしても抽象的にならざるを得ないような面もあるし。でも、上の、TRPGを説明する例でも言ったけど、なるべく実例に即したほうがわかりやすい。
でも、僕も最近、TRPGについて、思うことを語ったりしてるけど、けっこう、アクセス数がある(まあ、大抵、井上(仮)さんのところからなんだけど)。
多分、みんな、今までの、習うより慣れろ式に違和感を感じているというか、そういうものに対する需要があるということなんだと思う。
やっぱり、慣れる事と同じくらい、習う事も大事なんではないかと。

昔のTRPGについて、語っているサイトさんを見ると、先のTRPG紹介記事の延長のような感じで、多少、ハウツーに触れた本もあったようなんですけど、最近は、めっきり見ない。

つか、最近は、リプレイを読んで勉強するのが大勢なんだと思うんだけど。確かに、雰囲気やら流れやらを掴むのにはいいんだけど。それでも、ネット上のTRPGコラムに、これだけの需要があるというのは、それだけでは不十分な証拠ではないかと思いつつ。

製作者側も、その需要を考えて、新しくハウツー本でも何でも出すべきなんでは、と思う。
疑問があれば、ネット上で質問する、というのが今では一般的なんだろうど……。

うーん、教育体系については、問題が多いということはわかるんですけど、問題がちょっとでかすぎですな……。
ただ、僕の希望としては、リプレイの末尾に、使用したシナリオを全文載せて欲しい。アリアンロッドのあとがきのネタバレとか、市販シナリオのプレイレポートとかじゃなくて。問題が実際に発生して、それを処理してるところを詳細に見たい。
やっぱり、人が、どういう風にプレイしてるかって気になるし…。



追記:僕、ブログってあんまりやったことなかったんで、よくわかんなかったんですけど、ここ、はてなにログインしないとコメントが投稿できない仕様になってたみたいなんで、誰でも書き込めるように、設定をしておきました。
海鴎さん、申し訳ありませんでした。