FEARのルールブックについて 〜作法と実利〜

何かもう、随分前のことになってしもたけども、FEARのルールブックが読みにくいとかいう話があったらしい。
F.E.A.R.のルルブの読みにくさ - きまぐれTRPGニュース - trpgnewsグループ
俺の場合、初めて買ってGMしたシステムがブルーローズだったせいか、そんなに読みにくいとか思ったことはないんだけど、それでも、多少気になることがある。
何て言うかね、FEARのルールブックって、注のつけ方が、ちょっと気になるよね。
FEARのルールブック持ってる方はご存知だと思うんですけど(っていうか、今回は持ってない人とか、見たことない人は、凄い勢いで、置いてけぼりだけども、構わず行くぜ!)、FEARのルールブックって、見開きで見たときに、左右両端に柱が切ってあって、そこに注が書いてありますよね。まあ、文庫はそうなってないんですが。
んで、この形式自体はごくごく普通で、何の問題もないんですけど、肝心の注自体に、問題があるんじゃないかと。
具体的にいうと、例えば、アルシャードffのルルブP116「対決」の注に、「アクション側が決定できない」っていう項目があります。
まあ、FEARゲーやったことある人とか、ルルブ持ってる人は分かるでしょうけど、行為判定の「対決」の説明がしてある項目で、その際、GMが「アクション側」と「リアクション側」を決定しなきゃいけないんだけど、それがちょっと難しい時にどうしたらいいかっていう話なんですけどね。
うん。でもね。
これって、わざわざ注にしなくても、本文に書けば良くね?
現にアルシャードガイアのルールブックでは、本文に書いてあるし、それで別に分かりにくくなるようなこともないんですよ。(ALGルルブP208)*1
普通、注って言うのは、そのまま本文に書いてしまうと、文章の流れを阻害してしまうような項目とかを書くもののはずなんですけどね。
FEARのルールブックって、こういう風に、別に注にせずに本文に書けばいいようなことも注にしてあることが、ちらほらあるよーな気がするんですよね。いや、勿論、そういうのばっかりってわけじゃないんですが。
まあ、後は、最近は流石になくなってきたっぽいですが、超重要な項目が、さらっと注に書いてあるとかね(笑)。
ナイトウィザードなんて、「重量」のルールが注にかいてありましたからね(NW1stルールブックP131)。
2ndでは、ちゃんと本文に書いてありますけども(NW2ndルールブックP173)。
ここら辺、読んでるときに、多少読みにくいというか、気になったりはします。
なんですけども、実は、よくよく考えてみると、これって、ひょっとすると、レイアウトの都合かもしれないんですよね。
例えば、上でも触れたアルシャードffの「対決」が書いてあるP116-117って、かなりきちきちで、「アクション側が決定できない」を本文に書くと、多分、次のP118に中途半端にはみ出す可能性があるんですよ。
そう考えてみると、本文に書けばいいようなことを注に書くってのも、分からん話ではないかなーと。
つまり、一つの文章としてみた時には、そういう風な注のつけ方をすると分かりにくくなる可能性があるんですけど、そうやって無理にでも一つの見開きに収めた方が、参照性というか、全体をぱっと見ることが出来るっていう点では、優れているのかもしれないって話なんですけど。
なので、そこは、別に、そう批判するほどのことでもないというか、一理あるかなとも思います。
だけども。
そういう事情があって、注をつけるってのは分かったから、せめて、注に番号振ってくれ(笑)。
普通、レポートでも論文でも、注をつける場合は、番号振るし、本とかでもそうだと思うんですけど、何故かFEARのルルブってアスタリスクだけで、注に番号振らないんですよね。
皆さんも、大学とかで、レポートや論文なんかを書くときに教わったかと思いますが、注をつけるなら、それに番号を振るってな、一つの作法なんですよね。
実利の面から言っても、番号をつけたほうが、注の管理はしやすいと思うんですが……。
ルールブックの注にミスっぽいものが、少しあるのも、そこらへんと無関係ではないのではないかと。
例えば、ナイトウィザード2ndルールブックP173の注は、順序が逆になってるんですよね。
上から、「収納できる」っていう注と、「7が出たことにする。」っていう注があるんですけど、本文中の順番でいくと、「7が出たことにする。」の方が、先のはずなんですよ。
それとか、同じくナイトウィザード2ndのP198の本文、「重圧」って項目で、『……キャラクターは試用に宣言が必要な特殊能力(*)が使用できない』っていう風に、アスタリスクがあるのに、それに対応する注は見当たらなかったり。
まあ、ものごっつ細かいところではあるんですけど、やっぱり番号があったほうが、よりスムーズに、本文と注を相互に行き来することが出来るような気がします。
確かに、この分量の注の番号を管理するのは、決して楽やないとは思うんですが、やっぱり、それは、あった方がええんと違うのかなあ……。
つか、何か他に、あえて番号を振らない理由とかあんのかな。ひょっとして。
……うーん。ちょっと見当つかへんなあ……。

BGM:「forest」梶浦由記

*1:まあ、そもそも文庫には注がないんですが