物語の要素とは〜惚れたはれたがハラヒレホレ〜

今日の話も、あまりまとまってないです。まとまってないのに書くな、という話もありますけれども。




恐らく、全ての物語には、共通する要素(というか素材?)が二つはあるはずである。それは、世界と人である。どのような物語にも、これが存在しているはずである。多分、小説にしろ、漫画にしろ、TRPGのシナリオにしろ、このどちらかを出発点にしているのではあるまいか。

しかし、TRPGにおいては、キャンペーンならまだ別だろうが、シナリオ作成時点では、どのようなPCが参加するのかわからないため、世界、もしくはシナリオ中に登場するNPCから話を作ることになるのではないだろうか。

つまりは、その世界やNPCに惚れ込んで、それを生かすためのシナリオを作るのではあるまいか。ていうか、俺がそうである。俺の場合は、そのシステムの世界観に深く関わる話をするのが大好きなのだが、それは、その世界観にほれ込んでいるからに他ならない。
だが、本当に良い話をつくるには、世界と、其処に登場する人の両方に惚れなければならないのではないだろうか。

そーすると、話を作成する際に、主人公クラスのキャラクターに惚れる事ができないというのは、いかにもやりづらいことである。つーか、それができずに、NPCや世界に惚れすぎるから、吟遊詩人GMが生まれるのではあるまいか。

ただ、これを解決する事は極めて難しい。それは、TRPGにおける自由なキャラ設計という楽しみを奪う事になりかねないからである。キャラの事前作成もコンベンションでは、ほぼ不可能であろう。
ハンドアウトも、これに関してはほとんど役に立つまい。ハンドアウトから、こんなPCができるだろうと勝手に想像して、シナリオを作ることはそれこそ吟遊詩人だし、ハンドアウトはあくまでも指針であるはずですから。
つーか、ハンドアウトからすぐに想像できるようなキャラクターに惚れられるか?w)


ただ、思うのです。
自分がキャラクターを作るときって、自分の趣味全開で、他人に惚れてもらおう、という観点が全く無いのではないだろうか、と。


正直、俺がいままで作ってきたキャラクター達に、そんな観点は無縁でした。まあ、いいキャラが居なかった訳ではないのですし、あまり、独りよがりなキャラを作ったことも無いですけど。つーか、たとえ、キャンペーンでも、GMに惚れてもらえるようなキャラなら、GMもやりやすいんではないかと思う。


うーん…、全然まとまらないな(笑)。でも、これが物語性を重視するTRPGに対して、俺が感じていた違和感の正体なのかもしれないと思います。
だって、俺がGMをしてて、PCに惚れこむことなんて、ほとんどないもん(笑)。ほれ込むことのできないキャラクターのために、物語を紡ぐ事ができず、だからこそ、世界に惚れ込んで、世界を中心とした壮大な、でも、ややもするとPCを置き去りにしがちなシナリオを作ってしまう。
でも、それが本当に正しい物語の形といえるのか。実際、TRPGで物語をやることの難しさというのは、この辺にあるのではないか。そう思いました。


翻って、FEARのリプレイとか読むと、ちゃんと物語になってるんだよなあ…。
ていうか、TRPGで物語をやる際に、重要なのは、他人がほれ込んでくれるようなキャラを作ることと、GMがPCにほれ込むことではないのかな、とか思いつつ。

昔、菊池たけしがまいりましたの巻末に載ってた、金澤尚子さんのレポマンガに、きくたけさんが「面白い」というセリフを良く吐くというのがあったんですが。それって、つまりは惚れこむってことかも、とかも思いつつ。